人事労務管理とは? 目的や具体的な内容をわかりやすく解説!
企業が利益を上げるには、社員の力が不可欠です。そのために行なうのが人事労務管理なのですが具体的にはどのようなことを行うのでしょうか? 今回はそれをご紹介しましょう。これが適切に行われないといくら優秀な社員でも実力を発揮しにくいのです。興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。
1.人事労務管理とは?
人事労務管理とは、経営管理のひとつで経営者が従業員に対して行うものです。かつて日本ではホワイトカラー、ブルーカラーという言葉に代表されるように労働者の区別がありました。その為ホワイトカラーに対しては「人事管理」、ブルーカラーに対しては「労務管理」を別個に行っていたのですね。
しかし、時代が変わるにつれ労働の質も変わり区分する必要もなくなったため、現在は人事労務管理とひとつにされています。
人事労務管理の内容とは、以下のようなものです。
- 雇用管理(採用、配置、人事考査など)
- 作業管理(仕事の内容など)
- 時間管理(労務時間や休暇、休業制度など)
- 賃金管理(給与、ボーナス、退職金など)
- 安全、衛生管理(労働者が安全に働けるように設備を整えたり、ヒューマンエラーを防止したりするなど)
- 教育訓練(研修など)
- 労働組合対策(団体交渉や労働教育など)
- 従業員対策(福利厚生や苦情処理など)
つまり、雇用している社員に気持ちよく働いて実力を発揮してもらい、会社の利益を上げるために行うものでもあるのですね。
2.経営者は人事労務管理を適切に行う必要がある
衛生管理者や労務管理士など人事労務管理に関わる資格はたくさんあります。実際に有資格者を雇用し、人事労務管理に携わらせている企業は多いでしょう。しかし、経営者もまた人事労務管理を適切に行う必要があるのです。もし、それを怠ると「ブラック企業」という評判が立ち、実力のある有能な社員が次々に離職してしまう可能性もあるのです。
3.時と共に変化していく人事労務管理
人事労務管理は時と共に変化していきます。たとえば、昔は「冗談、スキンシップ」で済まされていたことが今では「セクハラ」として苦情の対象になる場合もあるのです。また、教育訓練の内容も十年一日同じもの、というわけにはいかないでしょう。そのため今はあちこちで「人事労務管理セミナー」なども開かれているのですね。経営者が積極的にそのようなセミナーに参加したり、定期的に人事労務管理に携わる社員を時代に即した人材に入れ替えたりすれば、優秀な人材が社内で育つ可能性が高まるのです。
おわりに
いかがでしたか? 今回は人事労務管理についてご紹介しました。
まとめると
- 人事労務管理とは経営者が従業員に気持ちよく働き実力を発揮してもらうために行うもの
- 経営者が人事労務管理を怠ると企業にとってもマイナスである。
- 時代に即した労務管理を行うことが大切。
ということなのですね。決して目立つことはありませんが、企業にとってとても大切なことなのです。