安全衛生活動の進め方は?安全衛生の重要性と活動例について知ろう!

従業員の健康管理や職場環境を改善していく「衛生管理者」は、必要不可欠な存在です。衛生管理者がいるからこそ、安心して仕事ができます。衛生管理者の義務である安全衛生活動は、どうやって進めていけば良いのでしょうか。

安全衛生活動の進め方や安全衛生について、内容と実際の活動例を紹介します。安全衛生活動の進め方を知りたい人は、ぜひチェックしてくださいね。

  1. 安全衛生活動の進め方
  2. 安全衛生の内容
  3. 安全衛生活動の実地例

1.安全衛生活動の進め方

衛生管理者の仕事である「安全衛生活動」は、どのように進めていけば良いのでしょうか。衛生管理者として働いている人、これから働く人はぜひ知っておいてほしい内容です。スムーズに仕事を進めるためにも、チェックしておきましょう。

1-1.安全衛生の大切さを知り職場の風とおしをよくする

最初にやるべきことは、「安全衛生の大切さ」を知ることです。衛生管理者はもちろんのこと、会社のトップが必要性を把握しなければなりません。安全衛生は、従業員を守るためにとても大切なことです。何かが起きてからでは遅いことを、会社のトップが知らなければなりません。

会社のトップである社長がきちんと認識することで、会社全体の取り組みができます。トップが安全衛生の大切さを知ったうえで、職場の風とおしがよくなるでしょう。風とおしのよい職場とは、コミュニケーションが行き届いている場です。コミュニケーションをとるため、1人1人が挨拶をする、衛生管理者が声かけをする、面談の実施をするなど、さまざまな取り組みがあります。

1-2.安全衛生活動の内容や仕組みの構成

職場の風とおしをよくした後は、いよいよ安全衛生活動の本格的な内容に入ります。今の職場には何が足りないのか、従業員はどのような不満を持っているのか、コミュニケーションをとおして聞き込みをしてください。製造事業者は、労働安全衛生法によると、安全委員会などの設置をしなければならないと決まっています。

委員会では、労働者の声が聞けるでしょう。現場の意見をしっかり聞けば、安全衛生のルールを決めることができます。安全衛生活動の内容を事細かに決め、ルールや仕組みをつくってください。安全衛生管理の実施状況を確認しながら、計画を立てていきましょう。

1-3.安全衛生活動の実施

計画書を作成したら、計画どおりに活動を進めていきます。しっかり活動するため、スケジュールをきちんと決めてくださいね。従業員への教育指導やスケジュールの管理など、計画を進めながら状況を常に把握することが大切です。計画の途中でスケジュール変更が出る可能性もあります。

臨機応変に実施していかなければならないでしょう。計画を立てたからと安心してはいけませんね。実施している最中でも、良かったところや悪かったところ、改善点を見つけていきましょう。そして、実施後は、目標達成状況・達成できなかった理由や対策・次の活動をする目標などを考えてください。今回の活動で新たな目標が見えてくるはずです。

安全衛生活動は、安全衛生の大切を知るところから始めるんですね。
はい。そうすれば、安全衛生活動の重要さも分かってもらえるでしょう。

2.安全衛生の内容

2-1.安全衛生活動の重要性

衛生管理者が主導する安全衛生活動は、職場の基盤となる大切な活動です。会社や工場の繁栄は、安全衛生活動がポイントだと言っても良いでしょう。会社や工場は、従業員がいなければやっていけません。1人1人の従業員が「働きやすい」「楽しく安心して働ける」と思う必要があるのです。そうしなければ、従業員は次々と辞めていってしまうでしょう。

効率的な仕事をするためにも、安全衛生活動は必要になります。安全衛生活動をしっかりしておけば、事故も起こりません。第1に従業員のことを考え、取り組み必要があるのです。

2-2.安全衛生活動の計画で準備しておきたいこと

安全衛生活動の計画で、準備しておきたいことは何なのでしょうか。準備しておきたいことは、3つの項目にわかれています。

1つ目は「事業場全体で共通していること」です。衛生管理者は、すべての従業員を対象に考えなければなりません。現場で働く従業員全員が安心して働くことのできる職場をつくります。新しい人を雇う際の教育内容や事業場のルール、教育するための教材、目的などに注目してください。

2つ目は、「職場ごとの取り組み」です。先ほどは、事業場全体でしたが、今度は職場ごとに考えた内容になります。部署や仕事場によって内容が異なるでしょう。仕事内容に見合った教育をほどこしていかなければなりません。そして、最後は「特定の人に関する内容」です。資格が必要な作業や、法定事項の確認をします。以上の3点は、計画を立てる前に確認してくださいね。

安全衛生の内容は、職場ごとに異なるんですね。
はい。テンプレートをそのまま流用してもうまくいきません。

3.安全衛生活動の実施例

3-1.安全衛生に対する意識を高める

実際に実施した、安全衛生活動の例を挙げていきましょう。某食品製造業を営む工場では、会社全体の安全衛生に対する意識を高めようと活動しました。社長と工場長が一緒にパトロールをし始めたのです。トップである2人が活動することで、会社全体の意識は向上しました。経営するがわの本気度が、従業員に伝わったのです。

また、ほかの会社では、朝礼やミーティングでの注意喚起を実施しました。工場長がみずから注意喚起をすることで、従業員も意識が高まったのです。このように、安全衛生に対する意識を高めることから始めてください。会社全体の意識が高まれば、従業員は喜んで教育を受けてくれます。安全衛生教育を無理やりするのではなく、従業員がみずから進んで受けることが大切ですよ。

3-2.ヒアリングや無記名アンケートの実施

安心して働きやすい職場環境にするためには、現場で働く従業員の声が大切です。実際に現場で働いている人の声を聞くことで、具体的な改善策を立てることができます。従業員の声を聞くため、個人面接や雑談によるヒアリングや無記名アンケートを実施しているところが数多くありました。

直接、ヒアリングが難しい場合は、無記名アンケートが役立ちます。無記名なら、従業員も気軽に今の悩みを打ち明けるでしょう。職場への不満を聞くチャンスになります。無記名アンケートによって、工場長や班長も知らない問題点が浮き上がったケースもあるのです。従業員全員が安心して働くことのできるように、生の声はとても大切になります。

安全衛生に関する意識を高めることも大切なんですね。
はい。ぜひ実施してみましょう。

まとめ

安全衛生活動の進め方や内容、活動の実施例について説明しました。衛生管理者として、従業員の役に立つ仕事をしなければなりません。従業員1人1人とコミュニケーションをとりつつも、全体が良い職場になるよう心がけていきましょう。常に現場の声を聞き、改善点を見つけていくことが大切です。

  • 安全衛生の大切さを知り、職場の風とおしをよくする
  • 安全衛生活動の内容や仕組みの構成
  • 安全衛生活動の実施
  • 安全衛生活動の重要性を知る
  • 計画を立てる前に知っておきたい3つのこと
  • 安全衛生に対する意識を高める
  • ヒアリングや無記名アンケートの実施

以上は、ぜひ参考にしておきたいポイントになっています。

衛生管理者は、従業員と会社のトップの間にいる「橋渡し」のような存在になるでしょう。従業員の声をトップに伝える、大切な役割も担っているのです。第1に従業員のことを考えつつ、職場を働きやすい環境をつくっていきましょう。