衛生管理者の選任要件について。守らなければペナルティも!
衛生管理者は業種に関わらず一定の条件を満たした事業所ではかならず選任しなくてはなりません。
ではその専任要件にはどのようなものがあるのでしょうか。今回はそれをご紹介しましょう。
衛生管理者の資格を持っている方や、資格取得の方は参考になると思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
衛生管理者を置かなければならない事業所とは?
衛生管理者は、業種に関係なく50人以上従業員のいる事業所ならば選任する義務があります。
この50人以上というのは、勤務している従業員の総人数です。
たとえば事業所に顔を出すのがひと月に一度程度の人が大半だとしても、書類上50人以上の従業員が勤務していることになっている事業所は衛生管理者を選任しなければなりません。また、雇用形態には関係がありません。正社員ひとりにパートが49人の事業所でも、衛生管理者の選任が必要です。
さらに、200人以上500人以内の従業員がいる事業所では2人、500人以上1000人以内の事業所では3人と、従業員が増えるにつれて選任しなければならない衛生管理者の数は増えていきます。
そして、ひとりの衛生管理者が業務を行える事業所は1か所だけです。2つ以上の事業所や営業所を掛け持ちすることはできません。
衛生管理者を選任しないとどうなるの?
50人以上従業員のいる事業所にもかかわらず衛生管理者を選任しない場合は0、安全衛生法第120条法違反により50万円以下の罰金が課せられす。す。た、ブラック企業が問題になっている現在では、衛生管理者を選任しない事業所は従業員の健康を軽視していると考えられてしまうでしょう。
その事業所だけでなく企業全体のイメージダウンは避けられません。
大企業ほど衛生管理者を必要としている?
従業員50人以上の事業所となると、一定の規模の企業が大半です。つまり大企業ほどたくさんの衛生管理者を必要としているのですね。
また、ハローワークの求人情報を見てみると、衛生管理者の資格保持者には手当てを出すという企業も多いようです。
衛生管理者の資格を得るためには、必ず実務経験が必要です。
ですから、衛生管理者の資格を持っている方は即戦力として期待できるのですね。
企業のほうも給料を弾んででも勤務してもらいたいと思える資格なのです。
衛生管理者の受験資格を得るには大学や短大、専門学校を卒業した人は1年、高校を卒業した人では3年の実務経験が必要ですが、逆に考えればこの年数労働衛生実務に従事すれば、転職に有利な資格を取得するチャンスが与えられるのです。
労働衛生の実務に従事している方はぜひ資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回は衛生管理者の選任要件をご紹介しました。
労働に関する法律は形骸化してしまうものもありますが衛生管理者を選任しないと罰金刑があるため、企業としては守らないと手痛いペナルティとなります。
衛生管理者の資格を持っている人はこれを覚えておくと転職や再就職の時に有利です。